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12/17 連帯債務の基本設例

【テロップ】
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【ノート】
学生がリアクションペーパーで触れていた講義,すなわち,連帯債務のビデオ教材のハイライト部分を紹介することにします。 ■最初は,連帯債務の講義のすべてに共通する基本的な事例の紹介です。 3人の債務者▲Y1 ▲,Y2 ▲,Y3 ▲が,債権者▲Xから,それぞれ,300万円,200万円,100万円を借りることにして,債権者Xに対して,連帯して債務を負うとの契約を締結したとします。■ 連帯債務は,当事者間にどのような効果を生じさせるのでしょうか? ■このセツレイを図示してみましょう。 ■そうすると,文章には表れていない,不思議な数字として,Y1 ▲に300万円,Y2 ▲に400万円,Y3 ▲に500万円という数字が現れてきます。 ■この数字が何を意味するのかを考え,説明できるようになるのが,この講義の最初の目標です。 ■最初の目標が決まったので,少しずつ図示することにしましょう。 債権者▲Xから,三人の債務者がお金を借りたとします。すなわち, Y1 ▲が,Xから,300万円を借り,■ Y2 ▲が,Xから,200万円を借り,■ Y3 ▲が,100万円を借りたとします。 ■その上で,それぞれの連帯債務者が,債権者▲Xに対して,合計額である600万円を連帯して債務を負うとの契約を締結したとします。 そうすると,債権者▲Xは,Y1 ▲に対しても,600万円,■Y2 ▲に対しても,600万円,■Y3 ▲に対しても600万円を請求することができます。 ■ここで,疑問が生じます。 ■債権者▲Xが三人に貸した合計額である600万円を請求できるのは当然ですが,■ 300万円しか借りていない▲Y1 ▲が,残りの300万円を支払わなければならないのはなぜでしょうか?■ 200万円しか借りていない▲Y2 ▲が,残りの400万円を支払わなければならないのは,なぜでしょうか?■ 100万円しか借りていない▲Y3 ▲が,残りの500万円を支払わなければならないのは,なぜでしょうか? ■「連帯しているのだから,当たり前だ」と思うヒトがいるかもしれませんが,学問的には,それは,答えになっていません。 ■300万円しか借りていない▲Y1 ▲が,残りの300万円を債権者▲Xに支払わなければならないのは,Y1 ▲が,Y2 ▲,Y3▲の負担部分を肩代わりして,債権者▲Xに支払っているからです。 ■その証拠に,余分に支払った300万円は,Y2 ▲から200万円,Y3▲から,100万円,合計300万円の全額を求償によって取り戻すことができます。 ■つまり,自己の負担部分である300万円を超えて,連帯保証部分である300万円を他の連帯債務者に代わって弁済したY1 ▲は,もともと,債権者▲Xから,300万円しか借りていないのですから,残りの300万円は,Y2 ▲から200万円,Y3▲から,100万円,というように,300万円全額を求償によって取り戻すことができます。 ■このようにして,最終的には,Y1 ▲は,債権者▲Xに対して,300万円だけしか負担しないのです。