明治学院大学

法学研究科 ホームページ

開設:2010年5月12日

http://lawschool.jp/gsl/

教育目標:法学・政治学の専攻分野に関する高度な研究能力と応用能力を備え,
理論・応用両面での高度な学問分野の開発に貢献できる研究者又は専門職業人を養成する。


研究指導体制の充実,および,就職実績の一層の向上をめざします

研究科委員長
長井 長信

明治学院大学大学院法学研究科では,博士後期課程の充実を図っています。2006年〜2009年にわたって毎年,博士学位の取得者を輩出し,その人たちは,すべて希望通りに就職するという成果を上げています。

また,博士の学位をめざす人の学費等の負担を軽減するために,2010年,博士課程後期課程の学生のための「研究奨励金の制度」を創設しました(2010年6月16日)。この制度は,奨学金とは異なり,返還を必要としないものであり,成績優秀な学生に研究費として毎年一定額を3年間支給するものです。

さらに,博士後期課程に入学する学生のために,研究・指導体制の充実を図り,研究者にとって不可欠の語学力の向上のためのノウハウを伝授したり,研究発表の機会を増やしたり,紀要の編集に参加することによって,論文の書き方・文献の収集・整理の方法,文献の引用の仕方等のノウハウ等を実践を通じて修得させたりするなど,様々な試みを検討しています。

入学された後は,以下のようなプロセスを経て,法と政治に関する幅広い視点と学問的な専門性を身につけ,3年間で学位(法学)を取得することをめざすことになります。

3年間というと長いようですが,上記のプロセスを着実にこなしていけば,3年間ははあっという間に過ぎていきます。研究奨励金を受け,将来の学会を担う研究者を目指して,学生同士,教員同士で切磋琢磨するという3年間は,人生にとっても,貴重な経験となると思います。

最近の例として,2009年に学位(法学博士)を取得した上杉さん,2008年に学位(法学博士)を取得した深川裕佳さんの体験を紹介します。


自分で考え,生み出し,発信する。大学の教員になり,それが日常となる生活が楽しみ。

2009年学位取得者
上杉めぐみ

私の研究テーマは,悪質な訪問販売などの消費者保護についてです。普通の暮らしの中で,トラブルにあった消費者に法律はどう対処するのか。規制が厳しすぎると健全な業者にとって障害になるので,そのあたりのバランスがとても難しいテーマです。

まだ新しい分野の研究なので,研究者や論文も少ない中で,大学院時代にはいろいろな先生方から導いていただきました。明治学院の大学院は少人数制なので,1対1の授業も多く,疑問をすべてぶつけながら理解力を深めることができます。また,真正面から先生と向き合う授業に耐えることで,自分自身の知力も鍛えられました。

卒業後は内閣府へ勤務し,消費者庁の発足に向けて,日本の法規制の現状などをまとめあげる研究を行いました。発足後はそのまま消費者庁の事務担当に就任。国会に提出する法案作成のための研究会を開いたりするなど,事務的な作業をこなす毎日でした。

そんな中で,博士後期課程でご指導いただいた教授から声をかけていただいたのがきっかけとなり,春からは愛知大学の教員になります。

大学に戻って研究を続けたいという夢がかない,自分で考え,生み出し,発信することが日常となる生活にいまからわくわくしています。振り返って考えると,すべては大学院でたくさんの先生方の導きがあったからこそ,消費者保護という新しい分野の研究をライフワークにすることができる自分がいます。夢がかなったいま,あらためて皆様にとても感謝しています。


ほぼマンツーマンで指導を受ける「贅沢」な研究環境

2008年学位取得者
深川 裕佳

「なんて贅沢な授業だろう!」。それが,明治学院大学の大学院で学んだ最初の感想でした。

私は他の大学院で修士課程を終え,指導教官であった加賀山先生が明治学院大学に移籍されるのに従って,博士課程をこちらで取ることを選びました。そして驚いたのが,以前の大学院と比べて圧倒的に人数が少ないことだったのです。学生が5人にも満たない中で授業を受けることは,ほぼマンツーマン授業に等しく,他人の発表をのんびりと聞いているひまはありませんでした。

研究は「相殺の担保的機能」をテーマに進めていました。A,B両者の相殺関係に加え,Bに債権を持つCが現れた場合,AとCの債権はどちらが優先されるのか,それはなぜかという理論を発見しようとするものです。学生数が少ないということは,こうした研究内容を論文に書いて投稿し,公表するチャンスが格段に多くなるということです。論文作成に対する先生のアドバイスにも熱が入り,授業では得られない貴重なお話もたびたび伺うことができました。

その一つとして印象に残っている言葉があります。それは「研究者は3つの事柄から自由にならないといけない」ということ。1つは通説から,2つめは教官の見解から,そして3つめは自分自身の見解から,の自由です。私は現在,法律学の准教授として教鞭をとっていますが,この言葉は今も,私にとってかけがえのない教えとして胸に刻まれています。これから大学院を目指す人にもぜひ,この言葉を伝えたい。そして自分自身の目標に向かって縛られることなく,自由に研究の幅を広げてもらいたいと考えています。