学位取得者の動向

作成:2010年3月5日


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2010年4月1日に,上杉めぐみ(2009年度学位取得者)さんが,内閣府を退職し,愛知大学の講師として再出発されました。以下は,2010年度の明治学院大学の大学案内に掲載された内容です。

上杉めぐみさん

自分で考え,生み出し,発信する。大学の教員になり,それが日常となる生活が楽しみ。

私の研究テーマは,悪質な訪問販売などの消費者保護についてです。普通の暮らしの中で,トラブルにあった消費者に法律はどう対処するのか。規制が厳しすぎると健全な業者にとって障害になるので,そのあたりのバランスがとても難しいテーマです。
まだ新しい分野の研究なので,研究者や論文も少ない中で,大学院時代にはいろいろな先生方から導いていただきました。明治学院の大学院は少人数制なので,1対1の授業も多く,疑問をすべてぶつけながら理解力を深めることができます。また,真正面から先生と向き合う授業に耐えることで,自分自身の知力も鍛えられました。
卒業後は内閣府へ勤務し,消費者庁の発足に向けて,日本の法規制の現状などをまとめあげる研究を行いました。発足後はそのまま消費者庁の事務担当に就任。国会に提出する法案作成のための研究会を開いたりするなど,事務的な作業をこなす毎日でした。
そんな中で,博士後期課程でご指導いただいた教授から声をかけていただいたのがきっかけとなり,春からは愛知大学の教員になります。
大学に戻って研究を続けたいという夢がかない,自分で考え,生み出し,発信することが日常となる生活にいまからわくわくしています。振り返って考えると,すべては大学院でたくさんの先生方の導きがあったからこそ,消費者保護という新しい分野の研究をライフワークにすることができる自分がいます。夢がかなったいま,あらためて皆様にとても感謝しています。

学位取得者からの便り


グエン・コック・ビン(NGUYN QUOC VINH)

ヴィンさんから,ハノイ司法省を退職して奥様の実家のホーチミン市に転居したこと,ホーチミン市の大学で講義を続けながら,Russin&Vecchi法律事務所で勤務することになったとの連絡をいただきました。

下の写真は,2010年の信念に撮影されたヴィンさんのご家族の写真です。お子さんはトモ君といい,5歳で,日本語と英語を勉強中です。

ヴィンさんの家族(2010)

今年中にも,日本にお招きして,ヴェトナム法の最新の状況について,講演していただくことができるように,アレンジをしたいと思っております。

黄 瑞宜

興国管理学院助理教授として講義をする傍ら,法科大学院の研究所の研究員としてたびたび来日されています。

深川 裕佳

東洋大学の講師として,民法の講義をされています。就職されてから,博士論文をまとめた『相殺の担保的機能』(信山社,2008)を出版されました。また,科学研究費をとって,大学の紀要である『東洋法学』に1度も休むことなく,継続的に研究論文を掲載されるという活躍をされています。

2012年4月,研究・教育の成果が認められて,東洋大学法学部の准教授に昇進されました。

2012年9月,第2冊目の研究書『多数当事者間相殺の研究−三者間相殺からマルチラテラル・ネッティングへ−』信山社(2012)を出版されました。前回出版された本が,相殺の担保的機能を扱ったものであったのに対しして,今回の本は,相殺の簡易決済手段としての機能を扱ったもので,銀行決済等に利用されている様々な相殺について,基礎理論を提供するものだそうです。

ノジムジョン・フジャエフ(Nozimjon Hujaev)

豊田通商の事業本部海外事業企画部でウズベキスタンでの商談に取り組んでおられます。

上杉 めぐみ

内閣府を退職され,愛知大学の講師に就任されました。