02SystemOfCivilLaw
8/38 物権法の体系 →区別
【テロップ】
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【ノート】
財産法の最初は物権編です。■物権編は,どのような構造をしているのでしょうか?■ 物権編においても,第1章は,物権法の総則です。総則に続く各論は,占有権から始まります。 占有権が物権かどうかについては議論があります。なぜなら,占有権は,物権というよりは,債権を含めて本権(例えば,物権ホンケンである所有権や債権ホンケンである賃借権)を取得したり,本権を証明できるというように,物権と債権の両方に係わる権利かで議論があるからです。 占有権に対応する本権は,完全な物権としての所有権と,それを制限する制限物権とに分かれます。 制限物権は,さらに,使用・収益に関する用益物権と,換価・処分に関する担保物権とに分かれます。 用益物権は,地上権,永小作権,地役権で構成されます。そのほかに,章のタイトルにはなっていませんが,共有の性質を有するイリアイ権が民法263条に,地役の性質を有するイリアイ権が民法294条に規定されています。 担保物権は,リュウチ権,サキドリ特権,シチ権,抵当権で構成されています。民法では規定されていませんが,譲渡担保権が,判例によって,担保物権として認められており,重要な役割を果たしています。