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11/25 日銀の利益の国庫納付義務講義後のリアクションペーパーに答える

【テロップ】
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【ノート】
第5回の講義後にいただいた,リアクションペーパーの紹介です。 学生:日銀の話で,バランスシートに「負債」と書かないと,政府に回収されてしまうというのがよくわかりませんでした。政治・経済にうとい私に説明お願いします。(A.S) 講師:日銀のホームページで根拠を調べてみました。日本銀行法53条が根拠であることがわかりました。 日銀のホームページには,以下のように記述されています。 ■日本銀行が得た最終的な利益,すなわち,所要の経費や税金を支払った後の当期剰余金は,準備金や出資者への配当に充当されるものを除き,国民の財産として,国庫に納付されます(日本銀行法第53条)。これを国庫納付金といいます。 講師:そこで,日本銀行法を調べてみました。 日本銀行法第53条第5項に,以下のような規定あります。これが,根拠条文です。 日本銀行は,各事業年度の損益計算上の剰余金の額から,第1項又は第2項の規定により積み立てた金額及び前項の規定による配当の金額の合計額を控除した残額を,当該各事業年度終了後,ふた月以内に,国庫に納付しなければならない。 ■つまり,もしも,日銀がそのバランスシートに,通貨発行益(シニョレージ)を利益として記載すると,すべて,国庫に納付しなければなりません。これでは,日銀は資産を維持できなくなってしまいます。 ■この日本銀行法53条の存在こそが,金本位制を採用していたときの慣習にしたがって,日銀が,今なお,発行銀行券を負債として記載している▲隠れた理由ではないかと,私は考えています。