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12/25 従来の決済手段としての現金支払い
【テロップ】
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【ノート】
■近未来の悪夢から覚めて,金銭債権の決済について検討することにしましょう。 金銭債権は,弁済によって消滅します。その場合の弁済とは,通常は,現金による支払を予定しています。 しかし,よく考えてみると,金銭債権・金銭債務は,なぜ,現金というモノの移動によって決済されるのでしょうか? ■もしも,現金がモノだとすると,売買とは,実は,交換であるということになり,売買契約と交換契約との区別はなくなってしまいます。 このように考えると,紙幣と補助貨幣を含めた広い意味での貨幣,すなわち,金銭とは有体物だと考えることに疑問が生じます。 ■金銭とは,有体物なのでしょうか,それとも,額面価値を表彰する価値権なのでしょうか? ■もちろん,物理的には,金銭は固体であって有体物です。 ■しかし,現金の有体物としての価値は,その額面の価値とはかけ離れています。紙切れとしての1万円札の製造原価は,わずか22円です。 しかも,法律的には,金銭の所有権は,他の有体物の所有権の場合とは異なり,借りても盗まれても,占有とともに移転してしまいます。それは,なぜなのでしょうか? 金銭が単なる有体物ではなく,価値権だとすると,その価値は,何に由来するのでしょうか? 貨幣とは,日銀が額面価値を保証した有価証券(小切手)なのでしょうか? 先にも述べたように,通説によれば,貨幣の発行が,日銀の負債に記録されるのはなぜなのでしょうか? 金本位制が廃止された現状においても,貨幣は,日銀が保証した銀行預金債権(預金通貨)への兌換券,すなわち,銀行渡り小切手のようなものなのでしょうか? ■金銭について深く考えると,次々と疑問が生じてきます。