08CivilPenalty
16/24 損害賠償額の予定の比較法契約自由から契約正義へ →Q6

【テロップ】
※各テロップ文字をクリックすると該当の場所がピンポイントで閲覧できます。



【ノート】
民法420条は,旧民法▲財産編▲第388条から第390条の規定をモトにして,修正を行なったものです。 ■そして,旧民法▲財産編▲第388条から390条までの規定は,フランス民法1152条の旧条文に由来しています。 フランス民法▲第1152条(旧条文)は,以下のように規定していました。■ フランス民法▲第1152条■当事者の一方が債務を履行しない場合には,他の債務者に対して,損害賠償として一定額を支払うとの合意がある場合には,その額よりも多くを支払うこともできないし,その額よりも少なく支払うこともできない。 ■しかし,この規定は,コンシューマリズムの波が押し寄せると,1985年に改正され,消費者を保護するために,裁判官による賠償額の予定の増減が認められることになります。 フランス民法▲第1152条は,1985年の改正により2項が追加されることになりました。 フランス民法▲第1152条▲第2項■損害賠償額の予定が明らかに過大または過小であるときは,裁判官は,職権によって,それを増減することができる。 これに反する特約は無効とする。 ■これに対して,ドイツ民法は,起草の時点から,裁判官による当事者の合意の修正を認めていました。 ドイツ民法343条は,立法当初から,以下のように規定していました。 ドイツ民法▲343条▲第1項■課せられた違約金が不相当に多額であるときは,債務者の請求によって判決をもって適切な額に減額することができる。 ■したがって,1985年の時点で,わが国の民法420条は,民法に消費者志向を反映させようとする世界の立法動向に取り残され,孤立した規定となってしまいました。