09AcitioOblique&Directe
15/19 登記・登録請求権の代位行使民法改正法案(2015)

【テロップ】
※各テロップ文字をクリックすると該当の場所がピンポイントで閲覧できます。



【ノート】
民法改正法律案によって新設される民法423条の7▲(登記又は登録の請求権を保全するための債権者代位権)は,以下のように規定しています。 民法423条の7■登記又は登録をしなければ権利の得喪及び変更を第三者に対抗することができない財産を譲り受けた者は,その譲渡人が第三者に対して有する登記手続又は登録手続をすべきことを請求する権利を行使しないときは,その権利を行使することができる。 この場合においては,ゼン三条の規定を準用する。 この条文は,以下の判例を考慮に入れて起草されたものです。■ 最高裁第一小法廷昭和50年3月6日判決 民事判例集29巻3号203頁■ 買主に対する土地所有権移転登記手続義務を相続した共同相続人の一部の者が右義務の履行を拒絶しているため,買主が,相続人全員による登記手続義務の履行の提供があるまで代金全額について弁済を拒絶する旨の同時履行の抗弁権を行使している場合には, 他の相続人は,自己の相続した代金債権を保全するため,右買主が無資力でなくても,これに代位して,登記手続義務の履行を拒絶している相続人に対し買主の所有権移転登記手続請求権を行使することができる。 ■ただし,中間省略登記は許されていませんので,債権者は,第三債務者に対して,債務者に登記・登録を移転するように請求することができるだけであり,その後に,債務者を相手取って,登記・登録の移転を請求する必要があります。