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6/46 8.詐害行為取消権
【テロップ】
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【ノート】
サガイ行為取消権というと,民法上の取消しとの連想によって,債務者と受益者との間のサガイ的な法律行為を取り消すことと同じようにみえます。 ■しかし,民法210条以下に規定されている取消しは,制限行為能力者もしくはその代理人・承継人,または,詐欺もしくは強迫によって意思表示をした者もしくは代理人・承継人に限られるのであり,当事者の単なる債権者にすぎない者は,取消しをすることができないはずです。 ■サガイ行為取消権は,破産法と比較して,小破産といわれることがあります。破産の場合に,破産財団を管理する破産管財ニンが,破産財団の財産を確保するために,債務者と一部の債権者との間でなされたサガイ的な法律行為を否認して,破産財団の財産に復帰させるのと,サガイ行為の取消しが,類似しているからです。 そこで,この講義では,サガイ行為取消権と破産法における否認権とを比較しながら,サガイ行為取消権の全体像を明らかにすることにします。