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7/46 詐害行為取消権(1/3) →Q8

【テロップ】
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【ノート】
サガイ行為取消権に関する規定は,民法424条~426条の3カ条しかありません。 ■しかし,サガイ行為取消権の制度は,実務では盛んに利用されており,数多くの判例が蓄積されています。 ■サガイ行為取消権の制度を理解するために,まず,少ない条文がどのように規定しているのかを見ておくことにしましょう。 民法424条(サガイ行為取消権)は,以下のように規定しています。 民法424条▲第1項■債権者は,債務者が債権者を害することを知ってした法律行為の取消しを裁判所に請求することができる。■ ただし,その行為によって利益を受けた者又は転得者が,その行為又はテントクの時において債権者を害すべき事実を知らなかったときは,この限りでない。 民法424条▲第2項■前項の規定は,財産権を目的としない法律行為については,適用しない。 ■民法424条で重要なことは,第1に,サガイ行為取消権は,裁判によってしか行使できないこと(いわゆる訴権であること),第2に,サガイ行為は,債務者と受益者または転得者のいずれの当事者も,債権者を害する意思を有している場合にのみ取り消すことができること,第3に,取消しができるサガイ行為は,強制執行になじむ財産上の権利に限定されているので,相続放棄などの身分行為には適用されないということです。■ 次に,民法425条は,サガイ行為取消権の効果について,以下のように規定しています。■ 民法425条■前条の規定による取消しは,すべての債権者の利益のためにその効力を生ずる。 ■サガイ行為取消権の効果は,すべての債権者のために効果が生じるのであり,取消権を行使した債権者がその行為を独り占めにすることはできません。つまり,逸失財産に対して強制執行を行い,債権者に配当を行わなければならないということです。 ■このことは,サガイ行為取消権の場合,債務者を破産させないのですが,その効果は,債務者が破産したのと同様であり,すべての債権者が相応の配当を受けることになります。 最後に,民法426条は,サガイ行為取消権の消滅時効について規定しています。 民法426条■第424条〔サガイ行為取消権〕の規定による取消権は,債権者が取消しの原因を知った時から2年間行使しないときは,時効によって消滅する。 行為の時から20年を経過したときも,同様とする。 ■サガイ行為は,その性質として,債務者と受益者または転得者による債権者に対する不法行為という側面を有しているため,その消滅時効についても,民法724条の不法行為の時効期間とよく似た期間が規定されています。 ■ただし,原因を知ってからは,2年で消滅時効にかかるので,その点については,不法行為よりも1年間短縮されていることに注意する必要があります。