13_14SuretyshipAll
10/22 付従性の例外(1/2)制限能力者に対する独立担保契約
【テロップ】
※各テロップ文字をクリックすると該当の場所がピンポイントで閲覧できます。
【ノート】
すべての原則に例外があるように,保証のフジュウ性にも例外があります。それが,民法449条に規定されています。 第449条(取り消すことができる債務の保証)は,以下のように規定しています。■ なお,この条文は,現代語される以前は,制限行為能力者の債務の保証とされており,主として,未成年者が事業を起こす場合の保証を念頭に起草されたものでしたが,民法の現代語化に際して,そのような制限が取り除かれ,詐欺・強迫による意思表示にも適用されることになり,この制度の濫用の危険が生じています。■ 民法449条■行為能力の制限によって取り消すことができる債務を保証した者は,保証契約の時においてその取消しの原因を知っていたときは,主たる債務の不履行の場合又はその債務の取消しの場合においてこれと同一の目的を有する独立の債務を負担したものと推定する。 ■これを保証契約の一つと考えると,フジュウ性のない保証契約という例外を認めることになります。 ■しかし,この契約は,独立の債務を負担する契約なので,その契約を保証契約とは別の,「独立担保契約」と呼ぶことにすれば,フジュウ性がない保証という例外を認めずに済みます。 ■独立担保契約という契約は,資力のある銀行が,本来の債務とは独立に債務を担保するために,海外貿易等で,実際に使われており,民法も,保証に類するが,保証契約とは異なるものとして,この独立担保契約の有効性を認めたものと解するのが,妥当だと思われます。