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11/22 付従性の例外(2/2)債務者の破産免責の場合→Q10

【テロップ】
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【ノート】
さきに,フジュウ性のない保証として,民法499条の独立担保契約を紹介しました。 ■特別法では,当初は,通常の保証契約だったものを,保証人の責任を強制的に独立担保契約の保証人へと変更するという不当な条項があります。■ 破産法▲第253条は以下のように規定しています。■ 破産法第253条▲第1項■免責許可の決定が確定したときは、破産者は、破産手続による配当を除き、破産債権について、その責任を免れる。ただし、次に掲げる請求権については、この限りでない。 ■ 第一号■租税等の請求権(共助対象外国租税の請求権を除く。) ■以下,七号まで,省略します■ 破産法▲第253条▲第2項■免責許可の決定は、破産債権者が破産者の保証人その他破産者と共に債務を負担する者に対して有する権利及び破産者以外の者が破産債権者のために供した担保に影響を及ぼさない。 ■この規定は,通説の解釈によれば,債務者本人は,免責決定によって責任を免れるにもかかわらず,保証人は,免責されないという,保証人のフジュウ性を剥奪する不当な規定だということになります。 ■しかし,通常の保証契約によってフジュウ性を確保されている保証人から,フジュウ性を奪うことは,保証契約を独立担保契約へと変更することに等しい暴挙だということになります。 ■そこで,破産法▲第253条▲第2項の最後の文言である「担保に影響を及ぼさない」に着目して,「保証契約は,独立担保契約に変更されることはなく,フジュウ性のある保証契約のままである」と解釈することによって,主たる債務者が免責されれば,フジュウ性によって,保証人も免責されると解釈することが妥当であると,私は考えています。