01Introduction
22/33 すべての論文の書き方アイラック(IRAC)で書く

【テロップ】
※各テロップ文字をクリックすると該当の場所がピンポイントで閲覧できます。



【ノート】
レポートや論文を書く場合にも,アイラックに沿って書くとよいレポートや論文を書き上げることができます。具体的には,どのようにすればよいでしょうか?■ 実際の論文では,第1に,論ずべき争点を明らかにします。これが,問題提起です。 次に,その問題を解決すべき仮説を発見し,その仮説を問題に適用して,問題が解決されることを示します。それが本論です。 最後に,問題提起に対応する答えとして,結論を短くまとめます。 ■それぞれの項目について,詳しく述べることにしましょう。 第1は,「問題提起」です。アイラックのI(争点)に当たります。取り上げる問題について,何が重要な問題なのか。その問題について,従来はどのような扱いがなされてきたのか,先行研究を紹介します。そして,そこには,どのような問題が潜んでいるのかを述べます。 次のアイラックのR(ルール)に当たる箇所では,問題解決のための新しい視点と,論者の仮説を提示します。 第2は,「本論」です。ここでは,問題提起で問いかけた問題を▲いくつかのブロックへと分割し,それぞれの問題点について,仮説を適用して解決案を示します。 さらに,先行研究や反対意見に対する応接を行い,自らの仮説が妥当であることを明らかにします。アイラックのA(議論)に該当します。 第3は,「結論」です。ブロックごとに展開して得られた答えを1つにまとめます。  ここで大切なことは,結論が,問題提起の「問い」に対する「答え」になっているかどうか?という点です。  もしも,結論が,問題提起の「問い」の「答え」になっていないようでしたら,レポートや論文がストーリーを構成していないのですから,すべてを白紙に戻して,最初に戻って再検討する必要があります。  欲をいえば,結論の最後に,今後の「展望」を述べると,さらによくなります。レポートや論文に刺激を受けた人々が,その点について,発展的なレポートや論文を書く機会が与えられ,ひいては,学界に対しても大きな貢献をすることが期待できるからです。