06OptionMeans&Result
18/29 選択の遡及効とその制限→Q4

【テロップ】
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【ノート】
民法411条の選択権の遡及効は,そのタダシガキによって制限されることを見てきました。 ■民法には,遡及効が生じる形成権について,第三者の権利を害さないように,さまざまな規定を置いています。 ■どのような権利の遡及効が制限されているでしょうか? ■民法においては,無権代理の追認の遡及効,取り消すことができる行為の追認の遡及効,解除の遡及効,夫婦間契約の取消権の遡及効,認知の遡及効,遺産分割の遡及効という六つの遡及効のそれぞれについて,第三者の権利を害することができないとのタダシガキが規定されています。 第116条(無権代理行為の追認)■ 追認は,別段の意思表示がないときは,契約の時にさかのぼってその効力を生ずる。ただし,第三者の権利を害することはできない。■ 第122条(取り消すことができる行為の追認)■ 取り消すことができる行為は,第120条〔取消権者〕に規定する者が追認したときは,以後,取り消すことができない。ただし,追認によって第三者の権利を害することはできない。■ 第545条(解除の効果)■ 民法545条▲第1項■当事者の一方がその解除権を行使したときは,各当事者は,その相手方を原状に復させる義務を負う。ただし,第三者の権利を害することはできない。■ 第754条(夫婦間の契約の取消権)■ 夫婦間でした契約は,婚姻中,いつでも,夫婦の一方からこれを取り消すことができる。ただし,第三者の権利を害することはできない。■ 第784条(認知の効力)■ 認知は,出生の時にさかのぼってその効力を生ずる。ただし,第三者が既に取得した権利を害することはできない。■ 第909条(遺産の分割の効力) 遺産の分割は,相続開始の時にさかのぼってその効力を生ずる。ただし,第三者の権利を害することはできない。