11Joint&Several1
11/30 連帯債務を理解するための前提(1/3)債権譲渡(移転)と更改(消滅)との違い
【テロップ】
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【ノート】
素人がプロフェショナルになるためには,相応の訓練を積む覚悟が必要です。 ■連帯債務のプロフェショナルになるためには,次の三つの山を越える必要があります。 ■連帯債務のプロフェショナルになるための第1の条件は,債権の移転と債権の消滅とを区別できることです。 図の左は,債権の移転の典型例としての債権譲渡です。■ 図の右は,債権の消滅の典型としての更改です。■ 債権の移転としての,債権譲渡の場合には,■ 債権は消滅せず,存続したまま,旧債権者から新債権者へと移転します。■ これに対して,更改の場合には,■ 債権は消滅し,新債権者と債務者との間で,新たな債権が発生します。 ■債権譲渡の場合にも,旧債権者と債務者との間の債権はなくなるのですが, ■その債権が連続性をもって,新債権者と債務者の間に移動するため,債権の消滅とはいわないのです。 ■これに対して,更改の場合には,消滅と発生とが非連続的に生じます。 ■すなわち,旧債権と,新債権とは,全く別のものとみなされます。■ ■連帯債務のプロフェショナルとなるための第2の条件は,連帯保証を含めた「保証のフジュウ性」を理解することです。 ■本来の債務が消滅すると,保証は,通常の保証であれ,連帯保証であれ,消滅します。■ ■連帯債務のプロフェショナルとなるための第3の条件は,債務者以外の第三者による弁済の場合,特に,利害関係を有する者による弁済,例えば,保証人による弁済の場合,債務は消滅せず,弁済者が有する求償権を確保するために,民法500条以下の「弁済による代位」が生じることを理解することです。 ■「弁済による代位」は,例えば弁済した保証人が,債権者に「成り代わる」ことであり,視点を変えると,債権者の債権が,消滅せずに,保証人へと当然に(対抗要件を必要とせずに)移転することになります。 ■以上の3点を理解し,それを連帯債務の負担部分と保証部分とに応用できるようになると,連帯債務のプロフェショナルとなることができます。