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18/30 民法433条は,連帯債務の別個独立性を正当化できるか?→立法理由,図解,原理

【テロップ】
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【ノート】
連帯債務に関する通説は,連帯債務の別個独立性を正当化するために,民法433条(連帯債務者の1人についての法律行為の無効等)をあげています。■ 第433条(連帯債務者の1人についての法律行為の無効等)は,以下のように規定しています。 連帯債務者の一人について法律行為の無効又は取消しの原因があっても, 他の連帯債務者の債務は,その効力を妨げられない。■ 通説は,この規定を理由に,各債務者は,別個独立の債務を負担するものであるとしています。■ 確かに,一人の債務者の連帯債務が無効,または,取り消された場合には,連帯債務自体が無効になるわけではありません。■ しかし,連帯債務者が一人減り,連帯債務の総額が減ることになるので, その分,他の連帯債務者に影響を及ぼすことになります。 ■つまり,民法433条は,連帯債務者の一人について連帯債務契約が無効となり,実質的に,連帯債務者の一人が抜けたとしても,連帯債務自体が無効となるわけではないことを述べているに過ぎません。 ■このことは,たとえば,「組合員の一人について意思表示の無効又は取消しの原因があっても,他の組合員の間においては,組合契約は,その効力を妨げられない」(民法改正法律案▲第667条の3)と同じであり,組合契約が複数の契約の集合であるからといって,構成員の一人に生じた事由が,他の組合員に影響を及ぼさないわけではないのと同じです。 ■たとえば,組合員の一人が組合から脱退すれば,組合財産の総額が減少し,他の組合員の持分権に影響が及びます。 ■つまり,複数の債務が別個に存在することと,一人に生じた事由が他の構成員に影響を及ぼさないかどうかは,全く別の問題なのです。 ■連帯債務の場合,連帯債務者の一人が連帯債務を弁済,ソウサイ,更改をすれば,それが,全額であれ,一部であれ,その連帯債務者の負担部分を越えた範囲で,他の連帯債務者の連帯債務額を減少させるのであり,個々の連帯債務契約は,相互に密接に関連しているのです。