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23/33 事前の通知・事後の通知の機能保証の基本に戻って考える

【テロップ】
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【ノート】
連帯債務の求償の要件としての事前の通知と事後の通知について,整理をしてみましょう。■ 連帯債務者が負担部分の範囲内で弁済等をする場合というのは,誰の資格で弁済等をするのでしょうか?■ この場合には,債務者として弁済等の出捐行為をする場合に該当します。■ 債務者の資格で弁済する場合には,求償権が生じないのですから,事前の通知は必要がありません。■ ただし,事後の通知は,民法463条2項によって,委託を受けた保証人に対してのみ義務づけられています。■ 第2に,連帯債務者が負担部分を超えて弁済等をする場合について,すなわち,連帯債務者の一人の弁済等によって,他の連帯債務者が,共同の免責を得る場合について検討しましょう。 ■負担部分を超えて弁済する連帯債務者は,誰の資格で弁済等をするのでしょうか?■ この場合は,保証人として弁済等の出捐行為をする場合に該当します。■ 保証人の資格として弁済等をする場合には,求償権を得る条件として,第1に,事前の通知が必要です。■ 保証人の資格として弁済等をする場合には,求償権を得る条件として,第2に,事後の通知も必要です。 ■ただし,事後の通知は,債務者の資格として弁済等をする場合にも要求されるので,事後の通知義務は,求償の要件というよりは,二重弁済をしないように配慮する義務として,保証人,債務者の区別なしに,信義則上要求される義務と考えられます。