
司法試験で合格率の高いロースクールはどこだろう?
法科大学院への進学は、決して安くない学費と、2〜3年という大切な時間を投じる重要な決断です。
だからこそ合格率という客観的なデータで進学先を選びたいと考えるのは当然です。
この記事では、法務省が公表している令和5年・6年・7年の3年分の一次データをもとに、大学院別の合格率ランキング(3年平均集計つき)を紹介します。


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司法試験の合格率は「大学院別」で大きく違う|まず全体像をつかむ


司法試験の合格率は法科大学院によって2倍どころか4倍以上の開きがあります。
だからこそ「どの大学院を選ぶか」が合否を大きく左右するのです。
まずは司法試験全体(法科大学院ルート+予備試験ルートの総計)の合格率が、この3年間でどう推移したかをご覧ください。
| 年度(総計) | 受験者数 | 最終合格者数 | 合格率 |
|---|---|---|---|
| 令和5年 | 3,928人 | 1,781人 | 45.3% |
| 令和6年 | 3,779人 | 1,592人 | 42.1% |
| 令和7年 | 3,837人 | 1,581人 | 41.2% |
| 3年平均 | 3,848人 | 1,651人 | 42.9% |
全体では司法試験受験者の約4割が合格しています。この3年間で合格率に大きな変動はありません。
しかしこの「4割」という数字をそのまま受け止めてはいけません。



なぜなら、法科大学院ルートと予備試験ルートで合格率がまったく違うからです。
3年平均合格率をルート別に分けると、その差は歴然です。
| ルート(3年平均) | 平均受験者数 | 平均合格者数 | 平均合格率 |
|---|---|---|---|
| 法科大学院ルート | 3,415人 | 1,253人 | 36.6% |
| 予備試験ルート | 433人 | 399人 | 92.1% |
| 総計 | 3,848人 | 1,651人 | 42.9% |



法科大学院は平均合格率36.6%、予備試験ルートは平均合格率92.1%でした。
予備試験合格組は毎年ほとんどの人が司法試験でも合格します。
- 司法試験の3年平均合格率は42.9%
- その内訳は、法科大学院ルートが平均合格率36.6%、予備試験ルートが平均合格率92.1%
- 3年間で合格率に大きな変動はない
いよいよ本題である大学院別のランキングを見ていきましょう。
【直近3年間の平均】司法試験の大学院別合格率ランキング


まずは「単年」ではなく「3年間平均」の大学院別司法試験合格率をランキングで紹介します。
1年だけの数字はその年の受験者のブレで大きく上下するため、まずは直近3年間の平均です。
令和5〜7年の受験者数・最終合格者数を3年分合算して平均合格率を算出し、主要29校をランキングにしました。
これが「本当に合格率の高いロースクール」です。
| 順位 | 法科大学院 | 平均受験者数 | 平均合格者数 | 3年平均合格率 |
|---|---|---|---|---|
| 1 | 京都大 | 237.0人 | 141.0人 | 59.5% |
| 2 | 慶應義塾大 | 264.0人 | 150.0人 | 56.8% |
| 3 | 一橋大 | 143.7人 | 80.7人 | 56.1% |
| 4 | 東京大 | 267.3人 | 141.0人 | 52.7% |
| 5 | 早稲田大 | 348.0人 | 154.3人 | 44.3% |
| 6 | 神戸大 | 139.3人 | 59.3人 | 42.6% |
| 7 | 中央大 | 200.0人 | 83.3人 | 41.7% |
| 8 | 大阪大 | 175.7人 | 66.0人 | 37.6% |
| 9 | 名古屋大 | 101.3人 | 35.3人 | 34.9% |
| 10 | 同志社大 | 106.0人 | 36.7人 | 34.6% |
| 11 | 北海道大 | 71.0人 | 23.7人 | 33.3% |
| 12 | 東北大 | 96.7人 | 31.7人 | 32.8% |
| 13 | 九州大 | 95.0人 | 28.3人 | 29.8% |
| 14 | 関西学院大 | 40.0人 | 10.7人 | 26.7% |
| 15 | 岡山大 | 34.7人 | 8.7人 | 25.0% |
| 16 | 広島大 | 31.0人 | 7.7人 | 24.7% |
| 17 | 筑波大 | 59.7人 | 14.3人 | 24.0% |
| 18 | 千葉大 | 56.3人 | 13.3人 | 23.7% |
| 19 | 金沢大 | 17.0人 | 4.0人 | 23.5% |
| 20 | 上智大 | 46.0人 | 10.7人 | 23.2% |
| 21 | 明治大 | 110.7人 | 25.0人 | 22.6% |
| 22 | 創価大 | 36.7人 | 8.0人 | 21.8% |
| 23 | 立命館大 | 127.3人 | 23.7人 | 18.6% |
| 24 | 日本大 | 96.7人 | 17.3人 | 17.9% |
| 25 | 関西大 | 63.0人 | 11.0人 | 17.5% |
| 26 | 大阪公立大 | 40.0人 | 7.0人 | 17.5% |
| 27 | 学習院大 | 40.3人 | 6.3人 | 15.7% |
| 28 | 法政大 | 64.7人 | 10.0人 | 15.5% |
| 29 | 東京都立大 | 86.3人 | 13.0人 | 15.1% |
合格者がほとんどいない大学院は掲載していません。
- 京都大学・慶應大学・一橋大学・東京大学)は合格率5割超え。受験者の半分以上が受かる「上位4校」と言えます。
- 早稲田大学・神戸大学・中央大学・大阪大学までが4割前後で続く「難関安定グループ」。母数も多く実績が安定しています。
- 3割台に名古屋・同志社・北海道・東北・九州の有力国公立・私大が並びます。
「合格率」だけでなく「合格者数」もチェックしておきましょう。
たとえば早稲田大は3年平均の合格率では5位ですが、平均合格者数は154.3人と全国トップクラスです。
多くの仲間と切磋琢磨できる環境を重視するなら、合格者数の多さも立派な選択軸になります。
逆に一橋大は合格者数こそ多くないものの、合格率56.1%という「密度の高い強さ」が魅力です。



法科大学院ルートから司法試験合格を目指すなら、なるべく合格率の高いロースクールを選びたいわね。
続いて、直近3年の単年の合格率を紹介します。
年度別データで見る大学院別の司法試験合格率(令和7・6・5年)


ここからは、先程の3年平均のもとになった各年度の合格データを年別に紹介します。
各表は合格率の高い順に並べ、年度ごとに分析コメントを添えました。
令和7年(2025年)の大学院別合格率
| 法科大学院 | 受験者数 | 最終合格者数 | 合格率 |
|---|---|---|---|
| 京都大 | 219 | 128 | 58.45% |
| 東京大 | 232 | 116 | 50.00% |
| 慶應義塾大 | 236 | 118 | 50.00% |
| 一橋大 | 128 | 61 | 47.66% |
| 早稲田大 | 325 | 150 | 46.15% |
| 東北大 | 113 | 49 | 43.36% |
| 神戸大 | 136 | 56 | 41.18% |
| 中央大 | 190 | 77 | 40.53% |
| 関西学院大 | 48 | 17 | 35.42% |
| 北海道大 | 74 | 26 | 35.14% |
| 同志社大 | 120 | 40 | 33.33% |
| 九州大 | 84 | 26 | 30.95% |
| 千葉大 | 54 | 16 | 29.63% |
| 大阪大 | 168 | 48 | 28.57% |
| 名古屋大 | 112 | 32 | 28.57% |
| 広島大 | 37 | 9 | 24.32% |
| 日本大 | 104 | 21 | 20.19% |
| 明治大 | 111 | 21 | 18.92% |
| 関西大 | 64 | 11 | 17.19% |
| 立命館大 | 140 | 22 | 15.71% |
| 大阪公立大 | 53 | 6 | 11.32% |
| 法政大 | 76 | 8 | 10.53% |
最新の令和7年は、京都大が58.45%でトップに立ち、東京大・慶應義塾大が揃って50.00%と続きました。
注目は早稲田大の躍進で、325人という最多級の受験者を抱えながら46.15%・150人合格と、母数と合格率を両立させた強さを見せています。
一方で、立命館大(15.71%)や法政大(10.53%)について、受験者数は少なくないものの、合格率は低い結果となりました。
全体として法科大学院ルートの合格率は34.26%で、前年からやや低下しました。
令和6年(2024年)の大学院別合格率
| 法科大学院 | 受験者数 | 最終合格者数 | 合格率 |
|---|---|---|---|
| 慶應義塾大 | 246 | 146 | 59.35% |
| 京都大 | 217 | 107 | 49.31% |
| 一橋大 | 123 | 60 | 48.78% |
| 東京大 | 255 | 121 | 47.45% |
| 中央大 | 181 | 83 | 45.86% |
| 早稲田大 | 330 | 139 | 42.12% |
| 大阪大 | 177 | 72 | 40.68% |
| 神戸大 | 136 | 51 | 37.50% |
| 同志社大 | 111 | 41 | 36.94% |
| 九州大 | 107 | 37 | 34.58% |
| 名古屋大 | 103 | 32 | 31.07% |
| 上智大 | 44 | 12 | 27.27% |
| 広島大 | 34 | 9 | 26.47% |
| 北海道大 | 65 | 17 | 26.15% |
| 関西学院大 | 41 | 10 | 24.39% |
| 筑波大 | 60 | 14 | 23.33% |
| 東北大 | 95 | 21 | 22.11% |
| 立命館大 | 132 | 29 | 21.97% |
| 明治大 | 115 | 25 | 21.74% |
| 関西大 | 70 | 15 | 21.43% |
| 千葉大 | 52 | 11 | 21.15% |
| 日本大 | 100 | 19 | 19.00% |
| 法政大 | 58 | 7 | 12.07% |
| 学習院大 | 36 | 4 | 11.11% |
| 東京都立大 | 92 | 10 | 10.87% |
令和6年は慶應義塾大が59.35%、146人合格と圧巻の数字でトップでした。
上位は慶應・京都・一橋・東京・中央と、いわゆる難関校が順当に並びます。
特筆すべきは中央大の45.86%で、受験者181人という大きな母数で4割を超えた点は高く評価できます。
逆に、東京都立大(10.87%)や学習院大(11.11%)は単年で苦戦しており、年度による振れ幅の大きさがうかがえます。
法科大学院ルート全体の合格率は34.84%でした。
令和5年(2023年)の大学院別合格率
| 法科大学院 | 受験者数 | 最終合格者数 | 合格率 |
|---|---|---|---|
| 京都大 | 275 | 188 | 68.36% |
| 一橋大 | 180 | 121 | 67.22% |
| 慶應義塾大 | 310 | 186 | 60.00% |
| 東京大 | 315 | 186 | 59.05% |
| 神戸大 | 146 | 71 | 48.63% |
| 名古屋大 | 89 | 42 | 47.19% |
| 早稲田大 | 389 | 174 | 44.73% |
| 大阪大 | 182 | 78 | 42.86% |
| 中央大 | 229 | 90 | 39.30% |
| 北海道大 | 74 | 28 | 37.84% |
| 岡山大 | 33 | 12 | 36.36% |
| 同志社大 | 87 | 29 | 33.33% |
| 筑波大 | 51 | 17 | 33.33% |
| 創価大 | 37 | 12 | 32.43% |
| 東北大 | 82 | 25 | 30.49% |
| 明治大 | 106 | 29 | 27.36% |
| 法政大 | 60 | 15 | 25.00% |
| 九州大 | 94 | 22 | 23.40% |
| 上智大 | 48 | 11 | 22.92% |
| 千葉大 | 63 | 13 | 20.63% |
| 立命館大 | 110 | 20 | 18.18% |
| 関西学院大 | 31 | 5 | 16.13% |
| 東京都立大 | 75 | 11 | 14.67% |
| 日本大 | 86 | 12 | 13.95% |
| 関西大 | 55 | 7 | 12.73% |
令和5年は、3年間で最も合格率が高かった年です。
京都大が68.36%、一橋大が67.22%と、上位校が驚異的な合格率を記録しました。
慶應義塾大・東京大も6割前後で続き、上位4校の強さが際立ちます。
また、名古屋大が47.19%、北海道大が37.84%と地方国立大も健闘しました。
この年は司法試験制度の在学中受験が本格化したタイミングでもあり、全体の合格率(総計45.3%)も高水準でした。
翌年以降やや落ち着いていくため、令和5年の高い数字だけを基準にすると判断を誤る点に注意が必要です。
合格率の数字に惑わされないための2つの注意点


ランキングを見て「合格率の高い大学院に入れば自分も受かる」と考えるのは、とても危険です。
同じ合格率でも、その数字が持つ意味はまったく違うからです。
ここでは、データに騙されないための2つの視点をお伝えします。
注意点1:母集団の大きさ(受験者数の多さ)に注目する
合格率は「分母の大きさ」によって簡単に変わります。
受験者が10人の大学院で5人受かれば合格率50%ですが、これを300人規模の大学院の50%と同列に語ることはできません。



受験者数が少ない大学院では、1〜2人の合否が変わるだけで合格率は大きく変動します。
母数の小さい大学院の合格率は「参考程度」に見ましょう。
たとえば令和7年の金沢大は受験22人で合格率22.73%ですが、合格者はわずか5人です。1人増減するだけで数字が大きく揺れます。
一方、早稲田大は325人の母数で合格率46.15%で、こちらの方が「合格率は高い」と言えます。
司法試験の受験者数が100人を超える大学院の合格率は信頼できます。
注意点2:既修・未修で合格率は大きく変わる
同じ大学院でも、法律既修者コースと未修者コースでは合格率は異なります。
一般に、学部で法律を学んだ既修者の方が合格率は高く出ます。
既修・未修の違いをもっと詳しく
既修者コースは2年制で、入学時点で法律の基礎知識がある人を対象としています。入試でも、法律科目の知識が問われるのが一般的です。
一方、未修者コースは3年制で、法律を基礎から学ぶ人向けのコースです。法律を初めて学ぶ人はもちろん、法学部出身でも基礎から学び直したい人が選ぶケースもあります。
法務省データでも、修了資格者の合格者数は既修者が未修者を大きく上回る年が続いています。
そのため、ランキング上位校の「合格率」を見て安心するのではなく、自分が進むコースの合格傾向で判断するのが大切です。



未修で進むなら、未修者の司法試験合格率が高い大学院を選びましょう。
データを踏まえた「失敗しない大学院」の選び方


ここまでのデータを、具体的な行動に落とし込みましょう。
まずは本記事の3年平均ランキングで、合格率と母数の両方が安定している大学院をいくつかピックアップします。単年の数字に飛びつかないことが第一歩です。
自分が既修・未修どちらで受験するかを決め、そのコースの合格傾向やサポート体制を各校の募集要項・説明会で確認します。
最後は、立地・奨学金・自習環境・入試科目との相性まで含めて総合判断します。
司法試験合格率で毎年上位にいる以下のロースクールは安心です。
京都大学・慶應大学・一橋大学・東京大学、早稲田大学・神戸大学・中央大学・大阪大学



ただし、これらは大学院に入学するのは簡単ではありませんので、入試対策はしっかり行いましょう。
法科大学院対策コースがある予備校
法科大学院入試対策講座を持つ予備校は、アガルートアカデミー、LEC東京リーガルマインド、伊藤塾の3社があります。
コース名に公式サイトへのリンクを貼っています。
| 項目 | アガルート | LEC | 伊藤塾 |
|---|---|---|---|
| コース名 | 法科大学院入試・法曹コース最短合格カリキュラム | 難関法科大学院コース | 個別に講座を購入 |
| 合格者数(令和6年) | 90名 | 非公開 | 非公開 |
| 税込受講料 | 998,800円 | 642,500円〜 | 2,609,300円 |
| 学習スタイル | オンライン | 通学か通信 | オンライン |
| ステートメント講座 | 〇 | × | 〇 |
| 個別対策の対象校 | 22校 | 5校 | 5校 |
| 合格特典制度 | 受講料全額返金 | なし | なし |
伊藤塾の受講料は法科大学院対策講座をすべて受講した場合の合計です。
よくある質問(FAQ)
- 合格率が高い大学院に行けば受かりますか?
-
合格率はあくまで「過去の在学生全体の実績」ですが、高い合格率の大学院は学習環境や仲間に恵まれやすいのは事実です。
- 予備試験ルートと大学院ルートではどちらが有利ですか?
-
合格率だけ見れば予備試験ルート(3年平均92.1%)が圧倒的です。
ただし予備試験自体が超難関のため、誰にでも勧められるわけではありません。
大学院ルートは体系的に学べる安心感があり、両者を併願する受験生も増えています。
- 受験者数が少ない大学院の高い合格率は信用していいですか?
-
慎重に見るべきです。
受験者数が数人〜十数人の大学院では、1〜2人の合否で合格率が大きく変動します。
母数が100人を超える大学院の合格率の方が、「実力」を反映していると考えてよいでしょう。
まとめ
最後に、この記事の要点を振り返ります。
- 単年でなく3年平均の合格率で見る
京都・慶應・一橋・東京が合格率5割超の別格グループ。 - 数字の背景を読む
母集団の大きさ、既修未修を切り分けて評価する。 - 合格率上位大学院は入るのも難しい
ロースクール入試対策が必須。
一歩を今日から踏み出して、最短で法曹になる未来をつかみ取ってください。応援しています。


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